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1.  運動靴と赤い金魚
とにかく一言、ハリウッド映画のように最先端の技術がなくても、これほど映画を面白くすることができるんだということ示した素晴らしいイランの作品。 ストーリーは至って単純。FBIもテロリストも出てこないし、カーチェイスもない。 しかしそれが面白いのだ。お兄ちゃんがマラソン大会で必死で走っている姿は、アメリカ映画の過激な銃撃戦を見るよりも、観客を緊張させ興奮させるエネルギーがある。 このように思ったのは私だけではないはずだと考える。 これはただ単に妹の靴を不注意でなくしてしまったお兄ちゃんが、四苦八苦しながらマラソン大会で靴を取り戻そうとする物語だと言い切ることができない不思議な面白さがある。 それは人間がしっかり描かれているからだと思う。 そしてそれを作り上げるために必要不可欠な「生活」が素晴らしく丁重に扱われている。 そして妹と兄という関係性の中に父親がこれもまたいい味を出している。 たったこれだけのことを映画にしてしまうイラン映画は、映画にとって何が一番大切なのかをよく分かっていると感じた。 ぜひハリウッド映画の中毒に冒されそうになったときの解毒剤に試用してもらいたい秀逸な作品。
10点(2004-08-15 21:36:20)(良:2票)
2.  海辺の家
自分が死ぬと分かったときに、はじめて自分の孤独を思い知るなんて皮肉かもしれない。しかしそのときになってようやく家(人生)を作り直そうとする主人公の心境に共感する。 たぶん、みんな生きている間は、自分が持っているものをありがたいとさえ思わずに暮している。しかし自分の人生をようやく終えようという時期にやってきて、自分が今まで持っていたものの大切さに気がつき、失ったものの大きさに呆然とする。痛々しさを感じるが、どこか爽快さもある。 海辺の家が綺麗だからかもしれない。 私もなかなか素直になれない人間関係があるが、もし自分がもう少しで死ぬというときになったら、そんな小さな意地やこだわりなど吹き飛ぶかもしれない。いろいろ考えさせられて良い映画だった。
[DVD(字幕)] 10点(2003-10-14 16:16:53)
3.  美しい人(2005) 《ネタバレ》 
この作品には一貫性がある。どの章も女性の孤独が描かれている。1章は服役中の母と、面会に来た娘。娘に恋人のような存在ができ、しだいに自分の手から遠ざかっていく様子を何にもできずに静観するしかない母親の焦燥感といらだちが表現されている。2章は妊婦の女と、女の元恋人が偶然出会う。幸せな結婚生活をおくる女の前にかつて結婚を誓い合った男が現れる。女は過去に男の赤ん坊を身ごもって流産していた。3章は父に会いに来た家出娘。体が弱くて美しい妹のみが父親から溺愛され、姉は父から愛情を受けずに育った。嫌われ松子を彷彿とさせる。4章は愛する女と愛されるクソ男。子供の頃に両親が離婚した経験を持つ女性は、自分は安定した生活を送りたいと願うが、彼女が愛する男はいつも甲斐性がない。母のようになりたくないと思いつつ、母に近づいていく女の静かな怒りが伝わってくる。5章は離婚寸前の両親をもつ娘。子供という生き物は親に迷惑をかけるものだ。ただしそれは親がしっかりしている場合に限る。もし親がどうしようもないクズだと子供は自分がしっかりしなくてはいけないという意識が芽生える。その典型がこの娘。しかし愚かな両親の愛想劇に、娘の神経はずたずたになっていく。6章は聾唖の男とその男の元妻の物語。聾唖の男の後妻が自殺したあとの葬儀で元妻と出会い性欲を訴えるという話。聾唖は無垢の象徴。元妻は母性の象徴だと思われる。7章は不倫する女。特に感想はない。8章は乳がんになった女とその夫。手術前。女が女でなくなることに対する心理描写が秀逸。そんな女を見守る夫は置物状態。女はその置物に安らぎを覚える。9章は祖父と孫の墓参り、もしくは母と娘の関係。取り残された女性2人の将来に対する漠然とした不安心理を自然に表現している。全体評価としては、人間関係や女主人公が置かれている現在の状況を理解するのにはじまりから2分はかかる。1章あたり10分程なので少し気を抜いてしまうと「おまえら誰やねん」という登場人物が必ずでてくる。従ってこの作品は平凡でありながら息の抜けない物語である。短編なので説明不足になるのは否めないがその分、想像力で補う余地はある。ちなみに私が説明した1~9章の感想は正しいと思わないで欲しい。しかし間違いだとも思わないで欲しい。良作は「真実」が監督の考えからはみだして、観客の想像力に委ねられているものをいう。 
[DVD(字幕)] 9点(2008-03-28 20:10:57)
4.  うなぎ 《ネタバレ》 
妻を刺し殺した夫と、肉欲に溺れて自殺未遂を起した不倫女の「再生」の物語です。私は、罪を抱えた人間が再生していく物語が好きです。だからこの映画の「再生」というテーマには当然のごとく惹かれます。嫉妬により妻を刺し殺した男は、人間不信になり、物言わぬうなぎだけにしか心を開かないようになってしまいますが、その男が床屋を開業しようという発想はかなり笑えます。 このセンスの良さは買います。 そして刑務所で知り合った柄本明が扮する高崎は、主人公が作り出した幻想だったと考えても良いのではないかと思います。 つまり、主人公がなぜ妻を殺したのか?ということを延々と語り続けさせるために高崎は必要だったのです。 「自問自答」という自分の内面と向き合って行う行為を、劇的に読者に魅せようとする手法は日本の映画にはあまりないようですが、それを見事に表現しているところが私は素晴らしいと感じました。人を救うことによって自分が救われる。この世の中の普遍的な原理を、再生の物語として映画に取り上げた時点ですでにこの映画の勝利を確信していました。
[DVD(字幕)] 9点(2006-01-15 21:05:42)
5.  海を飛ぶ夢
過剰な自意識の持ち主ほど、自殺するとき、自分の死に意義を見出そうとして尊厳死などと嘯きます。 ちなみに日本における自殺者は、年間3万人を越えていると言われますが、この数字は少し勘違いしやすい。 これは自殺に成功した数であり、自殺未遂者を含めると、約10倍の30万人なのです。 つまり30万人の人が、どこかで自殺を行って、そのうちの1割は自殺に成功し、9割は失敗しているのですね。 「絶望」は、いつ私たちを襲うか分かりません。 現代における私たちは、病魔に殺されるよりも、自分に殺される可能性が高くなってきたように思います。 こういう状況だからこそ、「人が生きることは権利であり、義務ではない」という言葉が胸に響きます。主人公の死を望む気持ちが「尊厳死」であれ、「自殺」であれ、もし生きることが義務ではないのなら、私たちには死ぬ権利があるのではないでしょうか。 それとも人間は、自殺したいほど人生に絶望していても、愛してくれる相手や、お世話になっている人のために生き続けるべきなのか? しかし人は絶望したとき、他人のことを考えられるほど寛大ではないと思います。 ラモンのことを自分勝手だと思うことは、絶望を知らない健常者の傲慢な見方かもしれません。 人は絶望の前では、みんな自分勝手になるのだと思います。 ただし尊厳死という言葉は存在してはいけないと思う。これは死を正当化したり美化する言葉です。自殺といえばいいじゃないですか。問題は自殺が悪いのかどうかということだと思います。 自分から死を選ぶことは立派ではありませんし肯定できるものではないと思いますが、完全に否定しきれない難しさがこの映画から伺い知ることができます。
[DVD(字幕)] 9点(2005-12-01 20:30:26)
6.  宇宙戦争(2005)
見事としか言いようがありません。 宇宙戦争は「絶望」という名の、壮大なメタファーでした。 私は、宇宙戦争は実際には、起こっていなかったと思います。 つまり、駄目パパを自覚しているトムにとって、子供たちを預かった日が、宇宙戦争の始まりだったわけです。分かりますか? もう修復不可能な家族とのコミニケーションは、トムパパにとっては、「絶望」を意味していたのです。 始まりは、ダメパパに心を閉ざした子供とのコミニケーションでした。 一縷の望みをかけて、なんとか息子との関係を修復しようとするトムパパが、強引に息子とチャッチボールを断行しますが、予想以上に親子の亀裂が深いことが分かりました。 トムパパにとって、それは、あたかも、地底から宇宙人が突然現れることに等しかった。 だからそれを表現するために、トムパパの目の前で、宇宙人を地底から突然出現させるという演出を行ったのでしょう。 そして宇宙人に攻撃されているような絶望感で、トムパパは、子供たちとの関係を、どうやって修復すれば考えました。 しかし、その直後に彼のとった行動は、母親のいるボストンに子供たちを送り届けるということ。 それが何になる?いや、どうでも良いのです。 とにかく父親はそれをしなければいけなかったのです! それが子供から愛されない父親が、必死で考え出した最後の希望でした。 いや希望などなく、無償の愛と言ったほうが良いのかもしれません。 ダメパパと思われようが、父親とはこういう人種なのです。 ラストは、誰かも仰っていましたが、トムパパが、ボストンにたどり着いたから、宇宙人はその存在意義がなくなりました。 もともと、宇宙人は、トムパパが生んだ幻だったと考えるならば、彼が目的を達成すれば消えるのは必然でしょう。 どうです?これでみなさんの、この映画に対する疑問は解決したでしょうか。 ちなみに、トライボットというのは、 かつて火の七日間と呼ばれる戦争で、世界を焼き尽くした巨神兵に似ていましたね。 恐さは1級品。それにスピルバーグ風味が絶妙にスパイスされていました。 
[DVD(字幕)] 9点(2005-11-27 13:31:19)(良:1票)
7.  海の上のピアニスト
豪華客船の生活に生活臭がまったくなくて、その美しさだけが目に付く。一生船での生活はさすがに遠慮するけど、映画で見る分には、ちょうど楽しめてよかったと思う。 ティムロスの端正で屈折した面影、ピアノ対決、恋、失望、アッメェーリィカー!と叫ぶ人々、すべて詩を感じさせる─。
9点(2003-10-14 16:21:13)
8.  ウォーリー 《ネタバレ》 
愛しているよ、という言葉は1つも出てきませんが、これは良質な恋愛映画です。しかも恋愛対象の2人(2機)には性欲もなければ、子供を欲しがる人間的な本能もないので、完全無欠の純愛映画に仕上がっている。男が好きな女性にたいして「好きだ」と言っている姿をそのまま映像にするのがTVです。しかし映画とは、「好き」だという想いを、台詞にせずに、隠喩や外面描写を用いて表現すること。そして観客にそれを想像させること。だから映画は芸術だと言われるのです。最初はウォーリーが男に見えるだろうか?イヴが女性に見えるだろうか?という心配はありました。ウォーリーに「ぼく」と言わせて、イブに「わたし」と言わせれば、簡単に男と女の説明ができますが、ピクサーはそれを避けた。私はこの時点でピクサーは理想主義者だと思った。彼らは観客に大きな期待をかけていた。物語が進むにつれて、2機のロボットを見事に「男」と「女」として、観客に想像させることに成功した。私はこれほど観客の「想像力」に大胆に挑戦した作品を他に知らない。愛する恋人に甘い言葉をささやくシーンもなければ、もちろんセックスシーンもない。でもこれは紛れもない恋愛。「ある男」が愛する女性の手をつなぐために命をかけた壮絶な愛の物語。この映画の純愛を観たらヨン様も裸足で逃げだすでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2009-10-25 23:44:03)(良:2票)
9.  ウィスキー 《ネタバレ》 
靴下工場のおじさんも、従業員のマルタも、無愛想な人間たちですが真面目な善人です。2人は人生に対して寂しさも感じているようにも見えます。 この物語に陽気な弟を登場させた理由は、より一層、2人のそういう部分を強調したかったからだと思いました。 監督は、このように真面目に生きる2人の老人に向って、「しかめっ面をしないで、さあ笑って!」と応援しているようにも感じます。 それが「ウィスキー」というタイトルのメッセージではないでしょうか。執拗に繰り返される同じ日常シーンが印象に残る映画ですが、こういう何気ないシーンでも感情移入ができる自分がいます。 毎日の生活は本当に孤独だし、時には辛く、そして楽しいのだと思う。 そういう微妙な空気に少しはまりました。 マルタという老女を見ていると、女はいつまでたっても女なのだなぁと感心しました。 たった3人だけの平凡な物語ですが、ぐいぐいと観客を引き込む力はあったと思います。 ミニシアター系映画の好きな人には観る価値はあるでしょう。 この映画のラストのように、人生は寂しさが付きまといますが、それでも下を向かずに笑って前に進みたいものです。 生きて生活をするということは、それだけでちょっとだけ素晴らしいことだと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2005-12-31 23:05:31)(良:2票)
10.  ウルヴァリン:SAMURAI 《ネタバレ》 
この映画は監督の諧謔心を笑い飛ばせるかどうかで評価が異なる。タイトルは狙い過ぎのサムライ。日本では野球選手もサッカー選手もすべてサムライにさせられる。今の日本、弱いくせにサムライが多すぎる。また、ウルヴァリンが逃避行の女性と突然セックスするが、どうしても恋愛に見えない。やはり日本=女性は従軍慰安婦扱いにしたいのだろう。ラブホテル火星探検は、世界最高レベルの日本のアダルト産業を暗示させている。日本人がいかにイマジネーションに富んだ変態なのかハリウッドが証明してくれた。さらに日本は女性軽視の国だ。従軍慰安婦、痴漢映像、レイプ映像、アダルト漫画など、日本男性独特の「変態」に反感を持っている外国人は非常に多い。赤パンツの法務大臣は日本の政治家の象徴だ。こういう奴が国会で女性にヤジを飛ばし、世界に恥を晒すのだ。極めつけは世界から異質の目で見られているパチンコのシーンだ。ギャンブルは必ず負けるが、負けると分かって戦うのが日本人の美学らしい。殺されると分かっていながら、真田が不死身の主人公に睥睨しながら向かっていく切ない姿はその象徴だ。こうやって1つ1つのシーンを紐解いていくと、犀利な洞察力を持った監督の視点から見た日本観が見えてくる。褒めているのか貶しているのか微妙なところだ。それから日本で起きる殺人の5割以上が家族内殺人である。監督はその統計をちゃんと考慮している。ヒロインは父親から命を狙われ、ラスボスの祖父はヒロインに爽快に殺される。いずれにせよ、この映画では日本の男は全員人間のクズなので、死ぬ価値は充分ある。さらに原爆の投下後のシーン。アメリカ人が原爆を落とす→そのアメリカ人から日本人が助けられる→涙を流して感謝する日本人。アメリカンジョーク、ここに極まれり!そして助けてもらったのに、義理人情の欠片もなく裏切る極悪非道な日本男児─。出てくる日本男児は悪人と変態のオンパレード。しかし私は日本人に媚びない監督の日本観が気に入った。しかも肝心な点は日本の真実を捉えていた。
[DVD(吹替)] 7点(2014-07-28 20:37:17)
11.  ヴェラ・ドレイク 《ネタバレ》 
警察が家にやってきたときの、天国から地獄に突き落とされたようなヴェラばあさんの顔の表情がじつに痛快でした。蚊も殺せないような、ぶりっ子ばあさんが、無知であるがゆえに大罪をおかしました。けっきょく本人は最後まで罪にたいして無自覚だったのではないでしょうか。といっても私はヴェラが悪いとは思っていません。悪いのは盛りのついたオトコどもなんです。女性を性の道具としか見ていない厚顔無恥なオトコは全員加害者です。そしてすべての女性は被害者なのです。吐き気がするほどクソッタレのオトコ社会で生きていかなければいけない女性の立場はよく分かります。いつの時代も女性はオトコに虐げられている。だからこそ本来は戦わなくてはいけないのではありませんか。ヴェラの行動はバカなオトコの行動を容認しているようで赦しがたいのです。しかも自分がナイチンゲールのように人を救っていると自己満足しているのです。裁判シーンのヴェラの態度は歯がゆい。私が裁判官だったら、ばばあ早く喋れ、と罵ったでしょう。しくしく泣いているヴェラが、少女のような可憐さを装っているように見えて私は閉口してしまいました。こういう浅はかな女がいるからオトコが調子に乗るのだと思います。もしヴェラに本当に罪があるとするならば、それは破廉恥なオトコどもを図にのせた罪ではないでしょうか。どうせならば中絶させたオトコを脅迫して身包みをはがすような罪だったら私はヴェラを拍手喝采したでしょう。偽善者はいつの時代も醜いものです。戦わずして女たちのジハードは成立しません。
[DVD(字幕)] 7点(2007-11-15 19:46:04)(良:1票)
12.  海と毒薬
戦国武将が人を殺しまくって成し遂げた革命は、それが異常であっても織田信長や徳川家康のことを大量殺人者だから嫌いだという人はあまりいないと思いますが、戦国武将たちも見方をかえれば、人の命の重さが分かっていないだとか、生命に関する感覚が麻痺していると言えるのです。しかし彼らが成し遂げた偉業のほうが大きいので「罪」はほとんど問題にされません。そういう事実を最初に問題提起したのは「罪と罰」のラスコーリニコフでしょうか。人類の利益のためになるならば人殺しも賞賛されるという犯罪哲学、1人殺せば殺人者、大勢殺せば悪魔か英雄になる。罪は公共の利益を生むならば帳消しにされるのか?善悪は時代の流れとともに変化するのか?「海と毒薬」は私たちがいつもは感じない「罪」を意識させて疑問を持たせてくれます。原作は「罪を感じずに生きている人間」と「罪を背負って生きている人間」を対比させて描いていたので分かりやすかった。 戦争中だから人は良心が麻痺して異常だったという見方が一般なのかもしれませんが、人はどんなときも罪を背負って生きているというメッセージもあるのではないでしょうか。この世に「罪」のない人間など誰1人いなく、罪に気がつかない人間と、罪を自覚している人間の2種類しかいないのだと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2006-05-13 23:13:00)
13.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 
「村」の人たちを見て「翼をください」という歌を思い出した。 「今 私の願いごとが かなうならば 翼がほしい~ 悲しみのない 自由な空へ 飛んで行きたい」 これを実現したのがこの「村」です。心が傷ついた人たちが集まって、「町」を逃げ出し、悲しみや苦しみのないユートピアを作り上げた。 人間の愚かさを感じる。しかしどこか共感する部分もある。 愚かだけど人の心の奥に潜んでいる願望だからかもしれない。 現代でも多くの人が今の現状から逃げ出したくて、転職したり、海外に生活を求めたりしている人がいる。 しかしどれも長続きはしない。 なぜなら悲しみや苦しみの原因は「場所」にあるのではなく「人間」にあるからです。それと同じように、町を逃げ出した者たちも、「悲しみ」の原因は「町」という場所にあるのではないということに、いつかは気がつくはずです。 悲しみは避けようと思って避けられるものではなく、受け入れて生きていかなければいけないと思います。人を好きになるからこそ、悲しみがあるのだから。
[DVD(字幕)] 7点(2005-07-10 14:13:48)
14.  Vフォー・ヴェンデッタ
V様が最高でした。最初はオペラ座のファントムのような感じのキャラクターだと思いましたが、思いのほか変態でした。フェチ心をくすぐりそうなキャラクターだし、半官びいきの日本人には好かれるタイプだと思います。N・ポートマンが唐突に坊主になったのには驚いた。あれはV様が坊主にしたのではなくてポートマンの希望だったと思う。「ワタクシは体当たりの演技をしてまーす、アカデミー賞をクダサーイ」というポートマンの心の叫びはしっかり受け止めました。
[ビデオ(吹替)] 5点(2007-05-19 22:56:17)(良:1票)
15.  裏窓(1954) 《ネタバレ》 
これは恐くない映画。ヒッチコックにとってこの映画を恐いと言われるのは美辞麗句に聞こえるはずです。 人様の家を覗いてあれこれ詮索する噂好きの主婦のような主人公はまるで火曜サスペンス劇場に出てきて事件を解決するおばさんのようですが、そんな彼があんな状況証拠のみで犯人を断定してしまうところに違和感を覚えましたね。だってそうじゃありませんか。カミさんがちょっといなくなっただけで怪しいと思われて、同じ服を二度も着ないという女に自宅を不法侵入されたら、たまったものじゃありませんよ!突然のこぎりを持ちたくなる人だっているでしょうにそんなのは証拠になりません。結果は主人公の推測通りでしたがそれはあくまでも推測なのです。だけどアパートの映像は面白かった。まるでアリの巣の中を見せる手法とそっくりではありませんか?最後に一言。 人は他人の見ていないところではどこか変なことをしているものです。独り言を言ったり思い出し笑いしたりエッチなことをしたり、もっともっと怪しいことをいっぱいしているものだと思います。犯人は怪しい行動をしていたように見えますがそれは誰だって同じなんです。誰も見ていないならばみんなそうなります。私もかなり怪しいです、見られたら逮捕されるかもしれません。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-03-03 21:27:59)(笑:4票)
16.  ヴァン・ヘルシング
おえっ!真っ黒な夜中にあんなにもピカピカやられたら気分も悪くなりますよ!ピカチュウ事件ではありませんが人によっては光感受性発作が起きるかもしれませんので、どうか良い子の皆さん、ヴァン・ヘルシングを観る時はお部屋を明るくして離れて観ましょう。 だけどこれでチェコ映画を制覇しました。世界各国の映画をいっぱい観ようともくろんでいる私にとっては満足ですね。以上です。
[DVD(字幕)] 5点(2006-02-11 23:53:40)
17.  ヴィドック 《ネタバレ》 
あの犯人の設定は、赤川次郎なみのレベルの低さだった。 「意外な犯人」を通り越して、ありえない。 それと敵の仮面マンは戦っている最中に何度もバック転をするが、あれは意味があるのだろうか?? 動きがすばやいのはよく分かった!しかし弱そうだったので、緊迫感に欠けていた。
2点(2004-05-03 12:43:29)
18.  ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 《ネタバレ》 
ジョニーキャッシュと一番目の妻ヴィヴィアンとのあいだに生まれた娘さんは、自分の母親が映画の中で公平に描かれていないと反論しているそうです。私が不思議に思ったのは、娘と妻を捨てて愛人の元に走ったジョニーが、なんで映画の中で美化されているの?と感じたことです。ひどいのは、まるで正妻ヴィヴィアンが夫を捨てたように見せかけているところです。その理由はあえて言いませんが映画関係者の利己的な考えがあるらしいです。ジョニーが家の電気を止められてしまったのは慰謝料をがっぽり請求されたからじゃないの?(関係ないけど歌手のポールの慰謝料は60億円!自業自得ですが、こういう馬鹿な男から慰謝料をもらっても女性の受けた傷は癒されません) しかし、いま不倫で苦しんでいる女性がこの映画を観たら、別な見方をするかも?「わたしもいつか、ジューンのように妻の座を勝ち取ってみせるわ!」と元気が出たりして(笑) 不倫というのは難しい問題です・・・。男にとってはたんなる浮気でも女性にとっては真剣な恋。 私はジューンの幸せを心から願いました。そのジューンを演じたのがウィザースプーン。この人は常にあらゆる女性の希望の象徴です。でもジョニーキャッシュの人間性に吐き気がしたほうが自分としては大きかった。いっておきますがジューンとジョニーのセックスシーンは一度しかありませんから誤魔化されやすいですが、彼らは友達同士から結婚したのではなくて愛人同士から結婚したということです。 
[CS・衛星(字幕)] 1点(2007-03-10 20:47:37)
19.  ウェディング・シンガー 《ネタバレ》 
結婚式で花嫁に逃げられたウェディングシンガーのロビーはやけになって他人の結婚式で乱闘騒ぎをおこす。  この不幸なロビーも最後にとうとう運命の女性と結ばれることになり、ラストは感動的な2人の結婚式がある。この幸せ絶頂の瞬間に、1人の男がやって来てロビーたちの結婚式を台無しにしたら彼はどう思うだろうか? たとえ、この男がロビーと同じく大きな失恋をして自暴自棄になっていたとしても同情はできないだろう。 八つ当たりは良くない。 ましてや彼はウェンディングシンガーという職業柄、そんなことは一番よく分かっているはず・・・と思うのだが、じつはぜんぜん分かっていない。その理由は自分の仕事に誇りを持っていないからだ。 この映画からは彼がどうしてウェンディングシンガーをやっているのかということがまったく見えてこない。他人の最高の幸せの瞬間を祝福するという仕事に名誉を感じているわけでもない。その気持ちがあったらあんな真似はしなかっただろう。 彼はたんに自分の生活を維持するための賃金を稼ぐためにたまたまウェンディングシンガーをやっているだけの普通の人間だ。 だから別に彼がムリにウェンディングシンガーである必要はなく、銀行員でも魚屋さんでも全然平気なのだ。それでも物語りは成り立つだろう。 しかしもし彼が銀行員をやったとして映画のタイトルを「銀行員」にしても受けは良くないだろうから言葉の響きのいいウェンディングシンガーにした。  けっきょく最後までウェディングシンガーという職業が意味を持つことはなかったと思う。  もし意味があったとするならば、あの飛行機の場面だ。自分の恋を祝福するためだけのウェンディングシンガー!   
1点(2004-12-03 20:20:41)(良:1票)
20.  ウォーターボーイズ
モラルがない映画。いくら映画のためとはいえ、なんで大量の魚をおもちゃにする必要があるのか? 魚を人間に投げてぶつけるシーンなどは不愉快極まりない。あれが笑えるというのだろか? 笑いが非常に下品だと思う。 青春とは馬鹿をすることだという意味を間違えているとしか思えない。 監督が「馬鹿な男たちの馬鹿な行動を笑いなさい、これが青春なんだから」といくら言われても困る。 そんなことを言ったら日本のお笑い馬鹿バラエティー番組はいつも青春ではないか?あれと同類だ。 どうせなら日本語に字幕でもつけたらいいだろう。そうしたら完全に馬鹿バラエティーと同じになる。 ついでに信号機で逆上がりでもさせればいい。ますます馬鹿を強調できる。 ストーリーはありがちな落ちこぼれ人間が頑張る姿を見せることによって感動させようという類のもの。 笑いあり、感動あり、そして若い男の裸も見せてやるぞ、という企みがみえみえの超商業的な映画となっている。 日本の映画は死んでいるのか? いい映画もあるのにこういう映画を見せ付けられると非常に残念。 こんなものは映画にせずとも、よしもとのコントのネタで充分ではないか? 「面白い」という言葉の意味を履き違えた究極の駄作だと考える。
[地上波(吹替)] 0点(2005-07-30 21:54:45)(笑:1票) (良:1票)
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