1. ランボー/ラスト・ブラッド
《ネタバレ》 保安官にいじめられ、PTSDのせいなのか気分だけ戦場に戻ってしまい、町をぶっ潰す程の大暴れしちゃったランボー。 その後も、もといた戦場に戦友探しに行ったり、アフガニスタンに上官探しに行ったりして、戦争に巻き込まれ大暴れ。 アジアで人助けのためとはいえ、結局は人体バラバラの殺戮ショウを展開しちゃったランボー。 今回はどんな活躍を?と期待しつつ鑑賞。 …遂に怒りにまかせて復讐の戦いを展開するのかぁ。 前作を越える人体バラバラショウに、どんなモチベーションで観ていいのかを見失う自分! パワーアップして帰って来た『13日の金曜日』みたいだわ。というのが率直な感想。 とはいえ、こういうケレン味たっぷりで、ちょっといかがわしいのが昭和のアクション映画というか「ランボーシリーズ」なんだよな。 戦闘が終わってロッキングチェアに揺られるランボー。 でも、自分ちの前は穴だらけっていうのが戦いの虚しさを描いているのかな。 晩年のペキンパー映画のラストみたいだと言ったらホメすぎかしら。 [映画館(字幕)] 7点(2020-06-27 19:26:40)(良:1票) |
2. 屍人荘の殺人
《ネタバレ》 原作未読。予告編以外の情報なしで見たので、ま、タイトルに書いてあるとはいえ、意外な展開にビックリ! 原作が「バカミス」と呼ばれているのかどうかは知りませんが、本作は立派なバカミス映画だと感じました。(褒めてます) 『センセイ君主』で花開いた浜辺美波の才能に磨きがかかった作品と言えるのではないでしょうか。 余談ですが、去年の正月映画は悪霊払いの宗教フェス作品、今年の正月はミステリーといいつつ×××映画。東宝のネジ、イイ感じで外れかかってるんではないでしょうか。 [映画館(字幕)] 8点(2019-12-30 10:40:45) |
3. ザ・ファブル
《ネタバレ》 原作未読。でも分かりづらいこともなく、楽しく鑑賞。 極端なキャラクターが続々登場。俳優さんたちがそれらをとても楽しそうに演じており、見ていて飽きない。 岡田准一のほぼゴリラな体系と、スピード感あふれるアクションが凄い。 レディガガの主題歌より、本編の終わりに流れるルパン三世の第一期みたいなボーカル曲が良かった。 クレジットにチャーリー・コーセイの名前があったので、もしかして!! そんな意味でサントラ盤が欲しくなる作品でした。 [映画館(邦画)] 7点(2019-06-25 15:48:37) |
4. カスリコ
《ネタバレ》 昭和40年代を舞台にした、好き勝手に生きる男たちの激しく濃い人情ドラマ。 こんな連中が身内にいたら、いろいろ大変だけど、憎めない。 モノクロの画面と、抑えた演出が心地良い作品でした。 [映画館(邦画)] 8点(2019-06-25 15:43:04) |
5. 主戦場
《ネタバレ》 ドキュメンタリーなので点数をつけるのが難しいのですが、この作品に少しでも興味がある方は見たほうがいいです。 とお勧めする意味で8点にしました。 従軍慰安婦の強制連行を題材にしたものですが、問題点を分かりやすく提示し、立場の違う人たちの言葉をそのまま聞かせてくれるので、 押しつけがましさのないドキュメンタリーだと感じました。 この映画を観る前から「美しい日本を大切に」「愛国心はないのか」などという、 戦前回帰的な言説を声高に唱える人たちに胡散臭さを感じていたのですが、 この映画のおかげでその理由が分かったような気がします。 あの人たちは日本だ愛国だと言いながら、アメリカが大好きで 、アメリカのための戦争に日本国民を差し出してもいいんじゃね。 と思っていそうだからです。 戦前回帰どころじゃないロクでもなさですね。 [映画館(字幕)] 8点(2019-06-06 22:02:26) |
6. ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
《ネタバレ》 水爆実験の影響で誕生し、人類の文明を破壊する大怪獣ゴジラ。 反核兵器の象徴だったはずが、65年に及ぶ長い歴史の中で、人類の味方になったり、怪獣島でのんびりと暮らしたり、子どもに呼ばれて公害の権化みたいな怪獣を倒したり、人類の核実験のせいで王国が破壊されたので怒りに任せて地上侵攻を狙った海底人の怪獣をとっちめてみたり、おまえは台風か!と言われる位何度も日本を襲ったり、メルトダウンしたり、イグアナだったり、太平洋戦争の死者の思念の集合体だったり、同族のDNAから作られたメカに命を狙われてみたり、都心で凍り付いたり、いろ~んことになってるんで、いいっちゃいいのかもしれませんが、核兵器で「活」を入れるってアイディアはスッキリと楽しめませんでした。 神話に残るような時代に、ゴジラはモスラ、ギドラ、コングなんかと闘っていたようですが、そのあとは勝負なしのまま眠ってたんでしょうかね。スッキリしない設定です。 オスプレイが社用車みたいになってるモナークってどんな組織なんでしょう?アルゴ号なんてえらいメカ持ってるし、戦闘機部隊も所有してるようだし。それもスッキリしません。 突如発射され、雑な透視図で紹介されるオキシジェン・デストロイヤーミサイルもスッキリしません。 モスラの研究者が代々双子ってのも「これでファンが喜ぶよね」ってために考えただけなのか、あまり意味がなくスッキリしません。(ちょっと小高恵美さんに似てるのはヨシとしましょう) 大雨の中ではんだごてで修理できちゃうデジタル機器ってのもスッキリしませんでしたね。 でも、中島春雄さんへの献辞が写真付きで表示されるのは、グッときました。おとぎの国のキャラクターには中の人などいないというのが最近の定説のようですが、ゴジラには中の人がいましたからね。ちなみに本作品では、ゴジラたち怪獣は「himself」と自身が演じているとクレジットされています。これもグッときますね。 [映画館(字幕)] 4点(2019-06-02 17:45:48)(良:2票) |
7. 空母いぶき
《ネタバレ》 原作未読。 佐藤浩市のインタビューが色々話題になっていたので、見てみっかと映画館へ。 お腹の弱い総理とのことだったので、いろいろアレな判断をするアレかと思いきや、『シン・ゴジラ』並みに頼れる政治家が出てくる作品でした。 戦闘がシステマチックに展開するのが、近代戦をリアルに感じさせてくれます。 また、戦闘が戦争に拡大しないようにという手かせ足かせの中での戦闘が、なかなかハラハラします。 最後に総理大臣が庶民感覚丸出しで、平和の重さを述懐します。 庶民感覚など持ち合わせない2世大臣連中に聞かしてやりたいと思いました。 [映画館(邦画)] 7点(2019-05-26 19:29:20) |
8. アウト&アウト
《ネタバレ》 スタイリッシュでシャープな映像。無駄のないストーリーでありながら、行間を読む味わいもある。登場人物も魅力的で、ダレるところのない作品。 元やくざの探偵が悪徳刑事を巻き込んで、自分を嵌めた悪人にきっちり責任を取らせるクラマックスは、ハラハラドキドキ&いいカンジのユーモア。 2018年に映画館で見た日本映画の中で、いちばん楽しめた作品です。 原作・監督・脚本の木内一裕(きうちかずひろ)は、マンガ家でもあり「BE-BOP-HIGHSCHOOL」が代表作。 映画監督としては、竹中直人+小泉今日子の『共犯者』、渡瀬恒彦の『鉄と鉛』などキリキリくるサスペンス作を発表。 そして「藁の楯」など、小説を多数発表しております。 あぁ、木内監督がメガホンをとった『藁の楯』が見たいなぁ。 [映画館(邦画)] 9点(2019-05-21 17:37:31) |
9. ザ・フォーリナー 復讐者
《ネタバレ》 爆弾テロに巻き込まれて高校生の娘が死亡。 悲しみに暮れる年老いた父親は戦闘のプロだった! 爆弾テロ犯を殺すため、すべてを捨てて暴走する老人を、ジャッキー・チェンが死んだ目で演じるサスペンスアクション。 共演はピアーズ・ブロスナン。 物語の舞台はイギリスで、劇中に登場するUDIという北アイルランド系の組織は、モロにIRAのこと。 娘を殺した爆弾犯の名前を知ろうと、ジャッキーは北アイルランドの副首相ブロスナンに迫ります。 死んだ目をしていても、ジャッキーのアクションは健在です。 作品のトーンに合わせて、確実に相手を壊そうとする格闘を展開。見ごたえ充分です。 まさにジャッキー・チェンの新境地でした!! ところで、監督マーティン・キャンベルですが、 『ゴールデン・アイ』『カジノロワイヤル』の2本の007映画の他は何を撮っていたんだろうと プロフィールをチェックしたら、 (『グリーンランタン』は置いといて)TVシリーズ「特捜班CI-5」を手掛けていたとのこと。 テンポの良い筋運びと、締まったアクション。そして人間の暗黒面丸出しの政治&諜報活動。 そんな「特捜班CI-5」の持ち味が、見事に詰まっておりました。 [映画館(字幕)] 8点(2019-05-21 08:43:23)(良:1票) |
10. 名探偵ピカチュウ
《ネタバレ》 ポケモンのゲームに触れたこともなければ、アニメも見たことがなく、ピカチュウ、ニャース、コダック、 くらいしかポケモンを知りませんがそれでも楽しく鑑賞できました。 喋れるピカチュウと知り合い、探偵である父の死の真相を探るうち、大きな陰謀に巻き込まれるというストーリーですが きっちりハリウッド映画のハードボイルド探偵もののプロットにハマっており、飽きさせません。 また、バディものとしてもしっかり作り込まれております。 そして、何よりも、ずっとピカチュウを見ていられる、ずっと見ていたくなる作品でした。 [映画館(字幕)] 9点(2019-05-03 21:53:34)(良:1票) |
11. バンブルビー
1987年が物語の舞台となっていて、映画としての手触りがとても80年代風なのはそのせいかと思って見ていたら、バンブルビーのラジオからウィアードサイエンスが聞こえてきて、その瞬間にガツンと気がつきました。 この手触りはジョン・ヒューズ監督作品のものだと。 主人公と母親の関係、再婚相手の義父との関係、その連れ子である弟との関係、彼氏志望の男の子との関係など、それらの手触りがとても優しい。 ラストの誰もケガしないカーチェイスなど、面白くて優しくて。 まさにジョン・ヒューズ監督のタッチ。 VFXも素晴らしく、スぺクタクルでありながら、とてもよくできた人情コメディだと感じました。 [映画館(字幕)] 9点(2019-03-23 18:46:05)(良:1票) |
12. 翔んで埼玉
《ネタバレ》 日本映画にはナカナカ珍しい、全編おバカな映画。ビジュアルエフェクトは無駄にちゃんとしていて、埼玉対千葉の戦いや都庁周辺でのクライマックスは見ごたえ充分。春日部の映画館で鑑賞したのですが、上映終了後には拍手が!!楽しい映画でした。 [映画館(邦画)] 8点(2019-02-24 16:40:14) |
13. 女王陛下のお気に入り
《ネタバレ》 しっかりした物語。素晴らしい演技。眼を見張る衣装と美術。リアルで美しい映像。そしてイギリス映画らしい、じんわり苦い後味。誘われたので、予備知識の無いままに見た映画ですが、見ておいて良かったです。 [映画館(字幕)] 8点(2019-02-24 08:58:58) |
14. 渇き。(2014)
《ネタバレ》 中島監督、滑った…っていう感じでしょうか。原作未読ですが、ラストの雪の中の下りが蛇足すぎて飽きました。 [DVD(邦画)] 5点(2019-02-24 08:55:22) |
15. 来る
《ネタバレ》 自己承認欲求の固まりみたいなゲスいパパは、さすがに心を入れ替えたようだけど、時にすでに遅し。 外面いいだけのゲス夫に耐えていた健気な嫁かと思いきや… そして正体不明の“ぼぎわん”(ざわちん、じゃないよね)が来る。毛虫ウネウネで結構不愉快。 立ち向かう霊能者姉妹。巻き込まれて自分自身のダークサイドと直面するフリーライター。 そんなキツい人物たちが蠢く様をシャープな映像と編集で見せてくれて、飽きさせない。 [映画館(邦画)] 8点(2018-12-09 19:36:04) |
16. ミッション:インポッシブル/フォールアウト
《ネタバレ》 前作に続き、安定の娯楽大作。007シリーズ、ロジャー・ムーアの後期のフィジカルなアクション編を彷彿させてくれます。 007はジェームズ・ボンドのワンマンアーミーものですが、本シリーズはイーサン・ハントと仲間たちの絆と活躍が描かれているのが大きな違い。 特に本作では、仲間を守ったり、警察官を殺すのをためうことで事態が悪くなる、という展開が用意され、非常になりきれないハント君が危機に直面します。「全人類を守るために、少数の命を犠牲にしてよいのか?」というスーパーヒーローが直面するテーマが提示され、ナカナカ素敵な作品となっております。 [映画館(字幕)] 8点(2018-08-05 06:53:21) |
17. いぬやしき
《ネタバレ》 原作未読。 未成年の犯人にいきなり発砲する警官。かくまわれている友人宅に突入、友人も祖母も平然と巻き添えして発砲する警察の特殊部隊。 リアリティまるでなし。オジサンの冷え切った家庭の表現は薄っぺら。 VFX以外に見るところはなし。 [映画館(邦画)] 3点(2018-05-11 02:26:49) |
18. ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
《ネタバレ》 スピルバーグが「映画化まで2年も3年も待てるような作品ではない。すぐに映画化しなければならない」と語ったというが、71年の実話でありながら、確かに現代的で、考えさせられる作品となっている。 ベトナム戦争について的確な分析が行われており、負け戦と分かっていても、その分析を隠蔽していた当時のアメリカ。「フェイク・ニュース」だと叫び、自分の都合のよう事実だけをつなぎ合わせる者が現在の権力者である危機感が伝わってくる。そして、真実を曲げることはできないという、信念が感じられる。 権力者の都合で公文書がざくざく改竄され、権力者のお友だちや後ろ盾となっている大企業が好き放題をやっている、我が国の映画人に危機感はあるのだろうか? [映画館(字幕)] 9点(2018-04-08 19:34:54)(良:1票) |
19. ダウンサイズ
《ネタバレ》 「ウルトラQ」の「1/8計画」が元になったコメディ映画かと思っていたのですが、一足先に試写を見ていた知り合いから「コメディじゃないよ」と言われての鑑賞。 「1/8計画」を入り口に「渚にて」になっちゃうの?と思わせながら、そこそこジーンとくるラストにたどり着きます。 ローラ・ダーンの存在感を消した出演と、海賊のようなヒロインの義足、そして頭髪を剃ったマット・ディモンが正に「1/8計画」なのが見どころの怪作ですが、芸達者な俳優たちの共演で見ごたえのあるSF映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2018-03-08 01:59:24) |
20. 15時17分、パリ行き
《ネタバレ》 「誰かのために何かしたい」という思いが人生を突き動かす。 『アメリカン・スナイパー』のハッピーエンド版ともいえる、人間ドラマ。 [映画館(字幕)] 8点(2018-03-04 23:06:00) |