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エスねこさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 644
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ブログのURL https://www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  君の名は。(2016) 《ネタバレ》 
ああ。秒5から随分経ったもんな。天を焼きながら砕け散るように新海誠愛を語らせてもらうよ、オイラは(苦笑 (詳細はブログにて)
[映画館(邦画)] 9点(2016-10-09 12:07:36)
2.  キック・アス
やっと観ました『キック・アス』。物語構成のべらぼうな巧さで、いろいろ突っ込みたいんだけどそれを許さない作品。 10点にしたいんだけど、自分の中の何かがそれを許してくれない。何なんだろう…。  (詳細はブログにて)
[インターネット(字幕)] 9点(2014-08-24 06:49:36)
3.  キャット・ピープルの呪い 《ネタバレ》 
いっやあよかったねえ見つかりましたねえ道頓堀のカーネルサンダース人形。Google で「the curse of Colonel Saunders」検索すると出るわ出るわ、世界中で百数十件のニュース記 (詳細はブログにて)
[DVD(字幕)] 6点(2009-03-12 01:42:35)
4.  キャット・ピープル(1942)
リメイク版に比べりゃ地味~な作品だけど、簡単に割り切れない奥の深いストーリーが「ホントに40年代作品?」と思わせる。ストーカー的なサイコキラー(『サイコ』の20年前!)の物語であり、『女性』という性の物語であり、狼男のような変身談でもあり、またバルカン地方の「民族浄化」という残虐な習慣を匂わせる作品でもある。シンプルな展開・人物構成から、これほど色々なベクトルの要素が読み取れる映画はあまりない。派手な展開はないが、充分に練り込まれた人物の魅力、そしてモノクロームの光と影が織り成す美しい屋内プールシーンで、永遠に記憶されていい作品だと思います。 ●2009/3/7 追記:goo 映画のあらすじがすげえ! オチまで含めて全部イレーヌの視点で語っちゃってるよ! ある種の心意気を感じました(イレーヌ視点なのでファンタジー化してますが…)。いやぁ、本作もあらすじを書きにくい映画なんだよな…。
[DVD(字幕)] 8点(2009-03-07 21:38:34)(良:1票)
5.  紀元前1万年
あああ素晴らしいいいッ! この、ドイツ人監督らしい、真面目な手の抜き方がたまらない。オリジナリティがゼロなのに頑張っちゃうとこが清々しい。愛しいまでのポンコツぶり、頭を抱えたくなる予定調和な大団円、みんなみんなまとめて、丸ごと好きになった。 バカすぎる…。
[インターネット(字幕)] 8点(2008-10-24 04:32:29)(笑:2票)
6.  キル・ビル Vol.1(日本版)
高得点。理由は GODZILLA のレビューと同じなのでそちらを参照の事。だが何より悔しいのは、とうとうタランティーノに10点をつけざるを得なくなった事だ(2004/12/3 やっぱ9点に変更。所詮タラじゃん (^^;)(2007/12/31 さらに7点に下げ (^^;;)。唯一の不満は血糊が薄すぎて噴水になっちまってる点かな。あとバッタもん映画にお約束の、ヤバいくらいの赤さもなかった。 以下は役者について(みんないい仕事してました)。 ●千葉真一:トムを蹴ってユマに付きましたか。ありがたやありがたや。アクション映画の守護神ですな。 ●栗山千明:鉄球ぶら下げたポスター見た時はどーなる事かと心配したが…常人には想像不可能なゴーゴー夕張役を吸収できとる点で、すごい。 ●大場健二:味ありすぎ。 ●ダリル・ハンナ:あーたまでタラの口車に乗せられますたか。 ●ルーシー・リュー:死にっぷりが無様な以外はイケてる。 ●佐藤佐吉:『ラーメンバカ一代』もバカ映画だったけどこっちも十分バカ映画。共にいい味でした。 
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-31 14:25:33)(良:1票)
7.  キス・オブ・ザ・ドラゴン 《ネタバレ》 
「凄い」作品じゃないけれど、非常に考えさせられる、示唆に富んだ映画。ぶっちゃけ、画面を観ながら文明について、人類について想いを馳せた。西洋/東洋、欧州/米国、男/女、自由/隷属、孤独/組織…様々な対立 (詳細はブログにて)
[DVD(吹替)] 9点(2007-12-30 22:13:14)
8.  京鹿子娘二人道成寺(2006)
ここの登録ルールに反するとは知りながら、敢えて登録申請させてもらいました。  実はこの作品は、本当にただ歌舞伎の舞台をビデオ撮影しただけなのです。そして、それこそが本作を端倪すべからざる理由でもあるのですな。ハイビジョン撮影のメリットを生かし、一切の照明なしで、固定したマルチカメラ数台で客席から舞台を撮影。カメラはレフ版やらスポットやらで甘やかされる事なく観客と同じ環境下で映像を記録し、舞台と同じサイズの巨大スクリーンへ投影できる画質を確保できる時代になったのを実感します。 特に、本作はいわゆる『娘道成寺』ですから、女形が着替えに着替え、着物の色・傘の色が乱舞する。この色が滲まず美しく出ていたのは、驚嘆。なんかスポーツ中継でファインプレーを目撃した瞬間みたいな、手に汗握るモノがあります。これはHDビデオの最先端技術のお披露目映画でもあるワケです。 冒頭、本作のそういう役割を自認したシーンがありまして、安珍の鐘を横に4人の僧侶が横並びでかけ合う場面を、アングルは固定、4人の爪先から頭頂までを余さずカメラに収めながら、かけ合う様をじっくりと見せる。歌舞伎座の観客の目の前にオペラグラスを置いたような、そんなアングルです。これで表情の微細な変化、僧侶のカツラの継目までがハッキリ見えてしまうんだから凄いですよ。 実は上映中2度ほど、あまりの臨場感で、本当に歌舞伎座に来たと錯覚して拍手しかけました。  それだけのパワーを持ったカメラで、画面いっぱい精細に詳細に微細に映し出される玉三郎・菊之介の顔のクローズアップ…猛烈に萌えねえ(泣)。 松竹の旦那、歌舞伎の客が見る以上のモノを映しちゃーいけやせんぜ!
[映画館(邦画)] 7点(2007-04-06 10:11:27)
9.  岸辺のふたり 《ネタバレ》 
意味不明記念レビュー。 「三つ子の魂百まで」という作品。でも、やはり悲しいかなヒトは三つ子の魂を忘れて行く。強烈な想い出があっても、そこへ足を向けるのが間遠になっていく。それが人生。次第に周囲のコントラストは弱くなり、目の前に広がる風景はイリュージョンをなくしていく。 だが、その全てが寓意だったとしたらどうだろう? コントラストが弱くなった代わりに世界のいろいろなモノが見えるようになり、印象的な、不思議な光景が見られなくなっても、やっぱりそこは三つ子の魂で構成されているんじゃないのか。 自分の一生のうち、この主人公のように自らの原風景に立ち帰れる瞬間はいったい何度あるだろう。すぐそこにあるはずなんだが。見ようと思えば見えるはずなんだが。 幼少期の光景が、漆黒のボタ山や、煤けた裏路地や、身を切るような雪や、どこに行っても坂道の街路や、遥か遠方の深い色の海や、そんな色々な光景が画面とは関係なく心に浮かんでは消えて行った作品。 残念ながら鉄の街・室蘭で過ごした光景の中には、晴れた空の記憶がひとつもない。原風景というのは人格にも影響を与えているのかもしれないが、やはり運に支配されているんじゃないかな。叶うならばこんな、クルクル表情を変える空と、キラキラ光る河が見える街に生まれて、というか連れて行ってもらって、それを一生持ち歩いて行けるよう心の中に刻みたかったものです。
[インターネット(字幕)] 9点(2007-04-03 00:38:12)
10.  キングス&クイーン
小説と映画の最大の違いは何か。 それは「ページをめくる行為」にあると思っている。小説はいつでも読むのをやめられるし、スローダウンも後戻りも自由自在。しおりだって好きに挟めるし、余白に傍線引いたりメモも取れるし、その気になれば気に入らない場面の改変も(さほど)難しくない。 小説(というか物語)は「考える力」「想像する力」に依拠している部分が多いのだ。手短に言えば受け手主導のエンターテインメント。時として「洗脳装置」と揶揄される映画との最大の違いだろう。映画はどちらかと言うと演劇や音楽の流れであり、元をたどると祭事に行き着く文化だ。「その場にいるみんなで感じる/みんなで考える」のが映画の正しい接し方だと思う(DVDとビデオ鑑賞はまた別だけど…)。  んで本作。完全に《行間を読む》映画。その徹底ぶりと作劇の力は認めるが、その強引な「小説」ぶりにには辟易。完成度と反比例して好きにはなれない映画だった。 冒頭、ギターソロでつまびく「ムーン・リバー」が入る時点で、猛烈に世界が狭くなる。「これからしばらくは主観の映像です。本気にしないで下さい。でも人物像はよくわかりますよ」…と監督に囁かれているような感じ。 で、どこからこの物語に第三者の視点が入るかと思ったら、全然入らない。話の裏側は相当に陰惨で、憎悪と嫉妬が渦巻く犯罪ドラマのはずなんだけど、最後の最後まで二人の主人公である「うそつき」と「きちがい」の視点から語られるので、話は穏やかに、時としてエキセントリックに、明るく、オシャレに綴られていく。  そんな話を見るくらいなら、ヘンリー・ジェイムズの『鳩の翼』や『ねじの回転』を読み直すよオイラは。映像に行間は求めたくない。 DVDで自由に好きなだけしおりが挟めて、余白に書き込みもできて、表面を見ただけでどこまで鑑賞したか即座に見て取れる時代になったら、少しは印象が変わるかもしれないが…。  ●追記: 本作は受け入れられないが、同じ大嘘映画『サンキュー・スモーキング』は楽しく受け入れてしまっている自分に気付く。これが「男である事」の限界なのか…映画レビューにおける、極めて微妙なボーダーを踏んでいる感じです。 ●追記2: 完全にネタバレになるので小ネタ欄に入れますが、これ監督の私事で、かなり実体験入ってるじゃん…。
[映画館(字幕)] 1点(2007-02-04 15:19:38)(良:2票)
11.  恐竜100万年
完全に見くびってました。すごいよすごいよ! セリフのないのは当然として、テキトーさ加減も手抜かりなく全体に配分されてるし、ストーリー滅茶苦茶だし、BGMもテクスチュアがあったりリズムだけだったりしてポリシーがなく、映画前半で「常識」というモノがブチ壊される。もはや全編異化効果と言っていい(いやー、そしたら無意味なんだけど…(^^;)。この破壊力は並みじゃない。印象が一番近い作品を挙げろと言われたら、迷わず『スーパー・マグナム』と答えるね(笑)。  余談を交えながら…。 原始時代の祭祀を描写して物議をかもした前衛バレエ音楽『春の祭典』。コレを分析した指揮者ピエール・ブーレーズは、「少しづつずらして配置されたリズム細胞によるテンポの攪乱、その効果によって音がリズムから切り離されて自由になる」…とまあ大体こんな感じの結論を導いたんですが、この論文が書かれたのは記憶では本作のちょっと前。難解だったこの曲の音楽的意味が明快に解き明かされ、音楽界を震撼させました。 で、『恐竜100万年』の製作スタッフがこんな論文読んでたとは思わないんだけど、感触はすごい似てるんですよ。『春の祭典』を聞いた時の呪術的な浮遊感に。だから、オイラ的にはオチャラケながらも原始の真髄を映像化してしまった『ナンチャッテ春の祭典』に見えてしまいました。  まあ一言でまとめれば「果てしなくサイケでプリミティブ」ってコトです。極めて60年代的ドラッグ・ムービー。
[DVD(字幕)] 8点(2006-09-05 06:48:52)(良:1票)
12.  キートンのマイホーム(文化生活一週間)
不覚。初めて観るのに全てのネタを知っていた…有名すぎるんだよねコレ。 何も知らなけりゃ笑えたんだろうなあ。 相変わらずキートンとは巡り合わせが悪いみたいだ。
[インターネット(字幕)] 6点(2006-08-31 01:13:55)
13.  奇蹟のイレブン-1966年北朝鮮VSイタリア戦の真実-
なぜ、なぜこんなに泣ける…? こんなに爽やかな気持ちになれる…?
[DVD(字幕)] 9点(2006-08-30 02:45:57)
14.  キートンの警官騒動
う、うーん。 海外サイトから低速で動画をダウンロードすること2時間。でも観るのは一瞬…キートンは先週からこのパターンで、ババを数多く引いてしまいました。その中で、これは生まれて始めて笑えたキートン作品。本当は鑑賞しながら4点にしようと思ってたんですが、オチのペーソスとエンドマークの強烈さで俄然UPしてしまいました。 でもやっぱ、オイラにはキートン/チャップリンは合わないなあ…スラップスティック物の中では、ロイド作品がオイラの住処です。
[インターネット(字幕)] 6点(2006-08-03 05:57:46)
15.  銀河ヒッチハイク・ガイド<TVM>(1981)
えー、世に隠れる事なき名作(?)の80年代BBC放映版。本家の映像です。6話完結のミニシリーズで、めっちゃチープな造りです(がそこも愛してるよ発売を長年待ったのさマイハート)。騙されてコッチのバージョンを借りちゃった人は本欄にどぞ(笑)。ちなみにロボットのマーヴィンが丸い頭をしてるのが映画版、四角い頭をしてたらコッチ(BBC版)です。  本作は原作の2巻目までを消化しているため、けっこう展開がキツい。 とりあえずBBC版ではマッコウクジラのシーン、チャチい人形劇なのに映画よりもグーです。そして宇宙の果てのレストランが胡散臭さ爆発! あの老舗のキャバクラのショータイムみたいなケバケバした安っぽさは、きっと映画版でやっても再現できないだろうなあ…。フォード・プリーフェクトは映画版の勝ちですね。「皮肉が通じないベテルギウス人」という役柄を真面目に演じすぎてるのが、ちょっと(アーサー・デントと絡むとボケ×ボケの漫才みたいでテンポ悪い)。 本作の収穫はゴルガンフリンチャム人(見てて本当に情けない)と、やっぱりマーヴィンの超やる気なさそうな声(映画版みたいに「可愛い」という感情すらわかない!)かなあ…。  以下ちょっとネタバレ気味…。 映画版を観てからコッチを手に取った方はエンディングを見て「なんじゃこりゃああ~!」と卒倒するかも知れません(いいね警告したよ)。でも実のところ、この苦いエンディングの方が人類への絶望感+自然や神に救いを求める事の不合理さが表現されていて、いかにもな感じ。いずれにせよラジオ・TVM・小説・映画の全てにダグラス・アダムズが関与しているので、同じ『銀河ヒッチハイク・ガイド』の別の側面を見ていると言えるでしょう。
[DVD(字幕)] 9点(2006-05-07 14:35:45)
16.  銀河ヒッチハイク・ガイド(2005) 《ネタバレ》 
本当は製作開始を聞いた頃から、本欄への一番乗りを狙ってたんです。アメリカでの評判の良さに期待も膨らませてました。本当に映画館で見たかった。原作を手にしてから二十数年、この時をどれだけ待ち続けていた事か…仕事のバカヤロー。公開初日どころか封切り自体も見に行けなかったなんて…『チーム★アメリカ』なんて見に行く必要なかった。『キング・コング』と取り替えたっていいよ。去年のあの期間、なぜ連日連夜徹夜になってしまったんだ…と、以上はただの愚痴でした。で以降はH2G2マニアな感想。 支離滅裂な原作を、本当にスッキリよくまとめました。よもや、アーサーとトリリアンがラストでキスするなんて思いもよらなかったですよぉ。宇宙の全てを踏み台にした、シンプルなボーイ・ミーツ・ガール! ダグラス・アダムズが死の間際まで脚本に手を入れ続けたというだけのコトはあります。 笑ったのはヴォゴン人の受け付け! 順番待ちの宇宙人に混じって、ちゃっかりBBC版のマーヴィンが右往左往してます。タイトルのBGMもBBC版を使ってるし、ヒッチハイク・ガイドのBGMも同じ。加えて言えば冒頭の日の出の映像やアーサーの家を写すアングル、パブの造りまで同じでした。なんかもう壮絶に「H2G2マニアック」な映画です。25年間企画を練りつづけた(実際、BBCテレビ版の直後にハリウッド映画化の企画が立ち上がっている…『A.I.』より企画としては長い!)成果が、プラスに働いたんだと思います。 もっとも、原作の1巻目しか消化されていないので、宇宙の果てのレストランネタや、強烈なゴルガンフリンチャム人会議ネタとかが見れなかったのが残念ですが…脳を奪われそうになった時のアーサーの返事が、その辺のネタの人類ダメダメ感をうまく集約してくれてました。ある意味、残りの展開が全てあの長ゼリフに詰まってる感じです。 本当にいい脚本を残してくれました。ダグラス・アダムズ、お疲れさまです。そして安らかに…。
[DVD(吹替)] 10点(2006-04-15 12:35:48)
17.  キング・コング(2005)
まず最初に警告! この映画、絶対家族連れで観に行ってはいけません! 3時間もある超大作ですよ、子供の膀胱が持ちませんて(実際、そういう光景が多々ありました)。かくいうオイラも、舞台がNYに戻る後半戦では漏れそうな膀胱との戦いでした。大抵はドルビーマークが出るあたりまでエンドクレジットに付き合うオイラが、お約束の台詞「いや、美女が野獣を殺したんだ」が出たとたんに席を立ってましたわ(笑)。…余談はさておき。以前からジャック・ブラックの演じるデナムに不安があったんですが、見事的中しちゃってるー。元版のデナムの、あの強烈なマシンガントークが出ないと『キング・コング』って感じがしないんですよね。勢いに巻かれて、船に乗った全員が怪しい島に連れて行かれるという、あの人的迫力に圧倒されるシチュエーションが欲しかったんだよオイラは~(そうすっと30分以上は縮められたと思うし)。でも、他の人物はすごかったです。総じて人物描写が練り込まれ過ぎていて、オリジナルを知ってる観客には掘り下げ方がたまらないです。人物以外にも、元版ではインチキ感丸出しだった原住民の踊りがNYで再現されてるあたり、クーパー監督とオリジナル版の揶揄にもなってますね(ちなみに最初の代役探しのシーン、「フェイ・レイはRKOの映画に出演中です」「クーパー監督の?」の台詞で爆笑したの館内でオイラだけ…寂しかった…)。「オリジナル版っても所詮は見世物映画よ」なんて思ってるオイラとしては、ここまで掘り下げて描写してくれるのが嬉しいし、感動でもあります…オープニングに流れる曲の歌詞で、いやおうなく監督のコング映画への愛がわかってしまいますな。一瞬ではあるけれど、コングは世界のてっぺんに立つんですよね…。コングとアンの二者の愛情が、様々なシチュエーションを重ねるうち、徐々に深まっていくのも見事。「野獣と餌」から「王と道化」へ、そして対等の関係へ、それ以上の悲しい絆へ。アンを被弾させまいとして自分を盾にし、エンパイアステートビルの展望台をグルグルと回り続けるシーンでは涙が止まりませんでした。あれは、それまでの丁寧な描写が焦点を結んでオリジナルを超えた、素晴らしい瞬間だったかもしれない。映画そのものより、オリジナルへの溢れる愛/コングへの深い理解が素晴らしかった。そこにヤラレてしまったのかな。多少の不満は目を瞑り、9点で行きます。
[映画館(字幕)] 9点(2005-12-20 17:26:15)(良:5票)
18.  吸血鬼ノスフェラトゥ(1922)
選択肢がなくて「DVD鑑賞」となっていますが、本作は版権切れのため、ネット上のアーカイブからビデオファイルをダウンロードして見ました(とか書いてたら、いつの間にか「パソコンテレビ」なるアイテムが追加されておりました。管理人さん thx!)。うーん、「世紀の傑作!」みたいなイメージがあったんだけど、実際はそうでもないなー。絵としては素晴らしいかもしれませんが、物語構成はザツだと思います。これでは原作者の遺族が怒るのは仕方ないかな、と。まず全体構成のバランスは(舞台版の映画化で、後発であるが)ベラ・ルゴシ版『魔人ドラキュラ』の方が巧い。そして、盛り上げ方や恐怖感では(同時代の)カール・ドライヤー版『ヴァンパイア』の方が上(マックス・シュレックの演技を除く)。ついでに言うと、本作は比較しなきゃなんない相手がやたら多い映画で、上記2名作の他に、ヘルツォークによるリメイク版『ノスフェラトゥ』、そして本作の製作自身をネタにした『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』。関連作がこれほど多いのも、世界中でいつの時代にも愛されてきた証拠だろう。その理由の5割は、原作者ブラム・ストーカーの力によるものだとしても…。
[インターネット(字幕)] 5点(2005-12-09 00:09:09)
19.  危険な動物たち
『ワンダと…』のB面ムービーですな。天藤真の作品でほとんど同じテイスト・内容のミステリ(『陽気な容疑者たち』)がありまして、洋の東西を問わず、こういうほのぼのブラックはいい味が出るのを実感。ワンダより好評価です。
[DVD(吹替)] 8点(2005-11-30 02:31:03)
20.  CASSHERN
最高である。よって10点。これほど真摯なバカ映画がこれまであったろうか。これほどアングラな大作映画がほかにあるだろうか。これほどファン層をコケにした確信犯がいるだろうか。「もー世の中やってらんねーよ俺たち今こんぐらいぶっ壊れてんのよ」的、2004年時点の日本人の心の病巣を心地よく抉った勇気に、その止まる事を知らないパッションに、傍若無人な態度に乾杯だ。キャシャーンの実写化の演出に、誰が新劇×太宰治で行こうなんて考える? しかもシャレんならんほどガッポリ予算かけて? セットは『未来世紀ブラジル』のリスペクトで? 「ブライキング・ボスは唐沢寿明で行こう」なんて言ったのはどこのどいつだ? このスタッフは世紀のバカヤロウどもだよ。ここまで徹底してバカなら最高だよ。本作は、日本映画界に久々に咲いた大輪のあだ花だと思いますですだ。こんなのがあるから、低評価作品のチェックは手が抜けないのだ。
[DVD(字幕)] 10点(2005-09-08 10:36:53)(笑:2票) (良:2票)
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