141. エアマスター
《ネタバレ》 近年の数多ある格闘技漫画の中、気持ちいい位にブッチギリにデタラメで、個人的には「バキ」以上に熱くなってしまった作品。 「元体操選手の女子高生」の主人公を始め「酔拳使いの高校生」「本業プロモデラーのルチャマスター」「女子プロレスラー」「ゴーストライター」「浸透勁しか使えない関西人」「格闘ゲームのコスプレイヤー」「花火使い」「尾張忍者」等、登場するストリートファイターがあり得ない位にバランスが悪く、デタラメで、魅力的。 癖のある絵柄や、中途半端に萌えてしまったアニメ化等で評価されにくい作品(まぁ、そのアニメで一部ファンも増えたが)では、あるが。 読後に「世の中、気合だけで何とかなるんじゃないか?」と、うっかり勘違しそうな、そんな訳のわからないパワーあふれる作品。 訳のわからないパワーあふれる名言も、多し。 9点(2008-05-04 01:41:21) |
142. 群青学舎
素敵な物語を、丁寧に、真正面から描く。てらわず、ひねらず。「学舎」をテーマに描き綴られた珠玉といえる作品群に、只々溜息。三巻に収録されている「薄明」が特に素晴らしく、ああ、この歳になっても漫画読むヒトでよかった、と、思わずにいられない。 10点(2008-05-04 01:18:01) |
143. エマ
《ネタバレ》 近年の「メイド・ブーム」のA級戦犯的な作品ではあるが、そんな一過性のブームとは無縁といってもいいくらい真っ当なラブロマンスの王道作品。作者の個人的嗜好が暴走しまくった漫画に名作は生まれ難いと思っていたが、考え直さなければ、と思った。森薫=メイドの図式同様、イタリア老紳士=オノナツメのように。笑。 最終回は、漫画史に残ってもおかしくない位のハッピーエンド。 森薫、次回作もメイドを描くのかなぁ。 9点(2008-05-04 01:01:50) |
144. 金田一少年の事件簿
《ネタバレ》 トリックを盗用された作品の一つ「占星術殺人事件」(島田荘司著・講談社)を読んだときの絶望感は、思い出しただけで鳥肌が立つ。 同じ講談社の作品なのに、何故ここまでアカラサマな盗用が許されているのだろうか。理解に苦しむ。トリック盗用のせいで「ネタバレ」してしまったミステリ作品を読んだミステリファンの遣る瀬無い悲しみを、ミステリ関係者なら理解できない訳がないだろうに。原作者と、盗用を許している編集責任者にはこの世からいなくなってほしい、と、真剣に願う。 私はこの作品を一生許さないだろう。 何と恐ろしいことに、トリックを盗用されている作品は「占星術殺人事件」以外にも他に4、5作品あるらしい。 「ネタバレ」を恐れるミステリファンならば、この作品は間違っても読むべきではない。 禁書に…否、いっそ焚書にするべき。 0点(2008-05-04 00:47:42)(良:1票) |
145. HELLSING
ヌケないエロ漫画家の双璧を(世界の孫・SABEと)担っていた平野耕太が、センスと漫画力の抽斗を全開にしてズカズカと描き殴ったハイテンション・ヴァンパイア漫画。嫌味っぽい演出やテキトーで荒い筆致も、何でか格好イイ。細かい笑いとゴツイ銃器とサイコな登場人物が織り成す暴力的な世界観がクセになる。独特。 8点(2008-04-26 22:29:00) |
146. 謎の彼女X
植芝理一の漫画っていつも微妙なんですが、この作品はギリギリ大丈夫かな。うたたねひろゆき、藤島康介、園田健一が苦手な私にとって、何とかギリギリ読めるアフタヌーン作品の中のひとつ。行為に至らないエロが、逆にえっちで面白い。 6点(2008-04-20 15:03:33) |
147. GetBackers-奪還屋-
線が細く、内容も軽く、キャラも薄く、ナルシスト的な雰囲気が気持ち悪く、ゴチャゴチャとちっちゃいセリフ回しが藤沢とおる臭い。少年マガジン的量産型漫画。 2点(2008-04-20 14:56:54) |
148. ハヤテのごとく
悪趣味だが、その悪趣味さに突出していないのが難点。オタクに媚びる漫画は、甘え上手の天然嬢を相手にしているような虚しさを感じる。アニメネタが多く、わかる奴にしかわからない笑いが多いのも、しんどい。オタク向けのプチ笑い系なら、「らきすた」の方が悪趣味さに突出しているだけ面白いのでは?まぁ、どっちも笑いが複雑で楽しみ難いが。 3点(2008-04-20 14:52:10) |
149. ハチワンダイバー
「月下の棋士」を何度読んでも「将棋」の面白さはイマイチわからなく、「しおんの王」みたいにポップな絵柄ではどうか?と思い読んでみたものの、やっぱりイマイチわからない。いわゆる「将棋漫画」は水が合わないのだ、と思っていた。が、しかし。「ハチワンダイバー」は、面白かった。「受け」「中飛車」「雁木」などの将棋用語にはついていけない感があるものの、ヨクサル氏の独特な勢いとセンスや、馬鹿馬鹿しいくらいに説得力溢れるセリフに圧倒。あの手この手で登場するデタラメ感あふれる真剣師たちのキャラクター群も秀逸。これまでブレイクしそうでしなかったカリスマ・柴田ヨクサル。今後の活躍も期待大です。 9点(2008-04-20 14:42:35) |
150. あずまんが大王
あずまきよひこのギャグ間合いって、秀逸です。ちょっと前まで「いわゆる萌え4コマってゆージャンルのオタク支持系のマンガなんでショ?」と見くびってました。同じように見くびっている人には、ソコソコ薦められなくも、無い。ま、この当時のあずまきよひこの絵って、ぶっちゃけ私も苦手なんですが。 7点(2008-04-07 04:30:45) |
151. シャカリキ!
キャラクターやレース中の描写が半端なくアツく、魅力的。ラストレースのツールドおきなわのクライマックスは、ハラハラさせられました。 9点(2008-04-07 04:21:35) |
152. To LOVEる -とらぶる-
いつの時代にも「少年誌のお色気枠」というのがあるが、このジャンルがまともに評価されているのは永井豪だけなんじゃないかな?ま、「新人作家の登竜門的ジャンル」と言ってもイイこの手の作品を、今更評価対象にするのもアホらしい。「矢吹健太郎って、こんな漫画描くんだ~」と、ちょっと意外性に驚いたが。 3点(2008-04-07 04:13:38) |
153. SAMURAI DEEPER KYO
デタラメ時代劇としての気概が薄い。よしもとよしともの「レッツゴー武芸帖」の二万分の一くらいのデタラメさが、逆にイライラさせる。 3点(2008-04-07 04:01:34) |
154. すくらっぷ・ブック
《ネタバレ》 これまた懐かしくも甘酸っぱいラブコメ。牧歌的な絵柄に反して熱く、ドロドロしていて面白かった。特筆すべき台詞回しの「クサさ」は、クセになる珍味。ダメな人には寒く、カユイだけだが。もぉ、オールディーズといってもイイ位の、隠れた懐メロ名曲的作品。 6点(2008-03-13 00:47:13) |
155. V-K☆カンパニー
《ネタバレ》 「ギリギリありえない」ドタバタさが面白かった。まさしく「ラブコメ」の王道ともいえる。しかし、最終回まで引っ張った結婚式で交わしたキスシーンに、「ついに!」というカタルシスよりも「引っ張りすぎや!」という徒労感が勝ってしまった。まぁ、それがまさしく一昔前の少女漫画っぽさと、言ってしまえばそれまでですが。 6点(2008-03-13 00:37:10) |
156. 危険がウォーキング
星里ちもるのデビュー作なんですが…作風、(いい意味で)あんまり変わってないなぁ。一番好きなギャグは「猫が寝込んだ。・・・・・・・・アナコンダ!」でした。くだらねぇー。笑。 6点(2008-02-28 00:39:58) |
157. 人類ネコ科
80年代の学園ラブコメ作品の中で、頭一つ抜けたような甘酸っぱさがこそばゆい。いかにも小学館的なベタさが気になる作品ではあるが、ご愛嬌。今読めばイライラとくすぐったくなるよな作品ですが、連載当時(中二?)は、かなり好きでしたね。いわゆる「中二病」というヤツなんでしょうか。笑。しかし、みず谷なおき。この作品で絶筆するには惜しい。惜しいな。 7点(2008-02-28 00:35:24) |
158. ブラッドハーレーの馬車
「無限の住人」を読んでいて「この作者、サドっぽい描写多いなぁ」とソコハカと感じていたが、この「ブラッドハーレーの馬車」を読んで、あぁやっぱり!?と、確信した。エロ、というより、ブラッドハーレー家にまつわる彼女らの凄惨な一生、という感じ。(われながら)おとこのひとって、どうしょうもないなぁ、と、感じた。 7点(2008-02-13 23:51:20) |
159. おひっこし
血生臭いネオ時代劇「無限の住人」の作風が印象強い沙村広明。その作者がラブコメを描くとは。その意外性には正直驚いた。そして、まぁ、案の定的な小器用さに驚いたというか、笑えたというか。面白かった。 8点(2008-02-13 23:41:38) |
160. 魁!!男塾
テキトーな設定と無茶な格闘技描写がめちゃくちゃマッチしてしまった、これぞ少年漫画的作品。その「無茶振り」と「アツさ」は、同時期連載のJOJOやドラゴンボールとタメを張れるといっても過言ではない(と、個人的には思う)。 9点(2008-02-02 22:53:33) |